FC2ブログ
巨大変身ヒロインのオリジナル小説を書いている草宗の独り言をつぶやくブログです。

草宗の書斎

蒼き反射少女の苦闘 狩猟者アークニー編 その3 | main | 「鋼血の姫甲士 ~花の章~」第1話「誕生! ドールピンク」6・7章
「鋼血の姫甲士 ~花の章~」第1話「誕生! ドールピンク」8章
 8、サクラ散る
 
 
 ショートヘアの少女は、ヒュウヒュウと荒い息をついていた。
 口元が粘ついた血糊で汚れている。丸い瞳は倉庫の高い天井を見つめたまま、焦点はあっていなかった。
 
 ドールピンク・オウカのミルキーピンクの制服には、ぽっかりと黒い穴が開いている。
 腹部にトンネルが出来たのだ。普通の人間ならば、確実に絶命している重傷。
 それでもオウカは生きていた。鋼血によって、半ば己の肉体をサイボーグ化しているために、命を永らえさせているのだ。

 
「はるえさんっ!! イヤだっ!! 死んじゃイヤだぁっ~~っ!! そんなの絶対おかしいよぉっ――っ!!」

 横たわるオウカの肢体を抱き、絶叫するサクヤと大和独人。
 そのふたりに、破壊者シーヴァは指先を向ける。先程オウカを射抜いた、恐るべきレーザーの銃口を。
 だが、カチャカチャとかすかな音が鳴るだけで、レーザーは発射されなかった。オウカを仕留めた一撃に、エネルギーを使い果たしてしまったのだろう。
 
「次は、お前たちの番です」

 2mはある青色の巨体を、シーヴァは音もなく加速させる。床との接地面に、ローラーでも仕込まれているに違いなかった。
 レーザーは使えなくても、三幹部のひとりには、まだ3本の腕が残っていた。
 それらのうち、高速で回転するカッターとドリルとが、唸りをあげて襲い掛かる。
 
 ドガガガガアアァッ!!
 
 青い疾風が吹き抜けたかと思うと、シーヴァの顔と胴体に、連続して蹴りが叩き込まれていた。
 カウンターの一撃を浴び、機械生命体のボディがガグンッ、と揺れる。シーヴァの突進は、ドールブルー・ツバサのキックにより止められていた。
 
「シーヴアアァァッ~~~ッ!! オウカをッ……よくもッ!!」

「ドールブルー! 貴様はこのオレが相手だッ!!」

 ポニーテールを振り乱して激昂する青い闘姫に、背後から雷帝インデュラが飛び掛かる。
 平然と態勢を直すシーヴァ。激突するツバサとインデュラ。瀕死のオウカと、それを抱き締めるサクヤと大和。
 
 地獄だと、サクヤは思った。
 阿鼻叫喚とはこのことだと。だが、なぜだろう。夢の中で、こんな、死と涙と剥き出しの感情が、入り乱れる現場にいた気がする。この、心が引き裂かれるような修羅場を、経験している気がする。
 
「春香チャンッ!! ここはボクが、なんとかするッ!! 君はオウカを連れて、逃げるんだッ!!」

「愚かな。逃がすわけが、ありません」

 切迫した叫びと、無感情なロボットの声が、サクヤを現実に引き戻した。
 破壊者シーヴァが再び、倉庫の床を滑るように、一直線に向かってきていた。「フォトジェニック大賞」に選ばれた端正なイマドキ美少女の顔は、歯を食い縛りつつ、青ざめる。
 
 パパパンンッ!!
 
 と、破裂音が連続した。間違いなく、パンクの音。
 シーヴァの足元の床が、マキビシでも撒かれたように、鋭い棘で覆われていた。青色のアンドロイドは、その場で動かなくなっている。シーヴァの巨体を動かすタイヤが破裂したのだと、即座にサクヤは理解する。
 
 だが。――え、なんで?
 
 先程まで普通の床だったのを、埋め尽くす無数の棘。よく見ればそれは、赤黒い色をしていた。この色は……鋼血。鉄分を多く含んだ、iドールの闘姫が持つ血の色。だから床に、ビッシリと硬い棘を造ることができたのか。
 床を濡らす大量の鋼血が、どこから流れているのか。誰のモノなのか。
 確認せずとも、答えは自然に浮かんでくる――。
 
「はる……えさんっ!!」

「逃げ、ろって……言ってるでしょ」

 腹部に穴の開いたドールピンク・オウカは、うっすらと微笑んでいた。
 どちらかといえば、無表情なひとなのに。ずっとクールな雰囲気を持っていたのに、なぜこんな時は笑うのか。サクヤにはわからなかった。いや、ウソだ。本当は、わかっている。
 
 もう自分は死ぬとわかっているから、オウカは笑顔を向けている。
 
「私のことは……助けなくて、いいわ……あなたたちが助かれば、私はそれで」

「勝手なこと、言わないでよっ!!」

 自分でもビックリするほど、大きな声がサクヤの口から出ていた。
 
「私だけ助けてもらってっ!! はるえさんは助けないなんて、有り得ないっ!! そんなこと、ゼッタイに私は認めないんだからぁ――っ!!」

「逃げようッ、はるえさん!! みんなで逃げりゃあいいんだッ!! 無事に帰ったら、はるえさんの身体はオレが直すッ!! 『ネクスター」は次の機会に滅ぼしてやるッ!! だから今はッ……」

 口々に叫ぶサクヤと大和は、オウカの腕を片方ずつ掴んだ。あと数m先の出入り口まで運ぶべく、ずるずると引っ張る。
 1mも引っ張らないうちに、仰向けのオウカの身体が、ビタッと動かなくなった。
 ピンクのフレアミニから伸びる長い右脚を、金属の腕が掴んでいた。
 
「ッ!! シーヴァあああッ!! てめえッ、はるえさんに触ってるんじゃねえッ――ッ!!」

 シーヴァの腕のうち、人間の手さながらに複雑に動くマニピュレーター。その鋼鉄の手が限界まで伸びて、オウカの足首を握っている。

「逃がさぬ、と言っています。お前たちは全員ここで死ぬのです」

 残る2本の腕。破壊者シーヴァのドリルとカッターとが、それぞれサクヤと大和に向かって一直線に伸びた。
 ただの人間である大和と、激闘で鋼血の防御力を著しく失っているサクヤにとって、シーヴァの攻撃は即死を免れぬ凶撃だった。喰らったら、終わる――。
 
 だが、届かなかった。
 パンクしたのが幸いした。シーヴァがどれほど腕を伸ばしても、ドリルの先端とカッターの刃は、大和とサクヤには届かない。オウカの両腕を引っ張っているふたりには、あとわずか2、30cmというところで、高速回転する凶器は届かなかった。
 
「ぐうう”ッ……!! ううう”ぅ”ッ~~~っ!!」

 食い縛った歯の間から漏れる呻きは、サクヤと大和、どちらのものだったか。
 眼前まで迫ったドリルとカッターの唸りに、冷たい汗が額を濡らす。怖かった。ギュンギュンと空気を震わす凶器の音に、今すぐ全速力でこの場を逃げ出したかった。
 
 しかし、握ったオウカの手を、放すわけにはいかない。放すわけが、ない。
 
「……どうやっても、届かないようです。動きさえできれば、簡単に始末できたものを」

「ハハッ、アハハハッ!! 残念だったなッ、シーヴァ! てめえら機械生命体には、神様は味方しねえって証拠なんだよッ!」

「確かに運はいいようです。お前たちふたりを処分するのは、このままでは難しい」

「はあっ!! はあっ!! はるえさんから手を離してよッ!! ムリだって、わかったんでしょっ!?」
 
「iドール。お前たちの存在は、忌々しきものであるとインプットしておきましょう」

 表情を変えずにシーヴァは言った。機械生命体であるが故に、表情が変わらないのは当然なのかもしれなかった。
 だが、次の台詞を吐いた時、破壊者シーヴァの青色の顔は、冷酷を象徴するかのようにサクヤには見えた。
 
「お前たちの処分が難しいなら、ドールピンク・オウカを、完全に破壊するのみです」

 真っ直ぐサクヤと大和に向かっていた、鋼鉄製のマニピュレータが角度を変える。
 シーヴァの腕の先のドリルとカッターは、仰向けのオウカの、半壊した腹部へと突き立てられた。
 
 ギャリギャリギャリィッ――ッ!! ガリガリッ!! ズガガガアァッ!!
 
「んぶう”ぅ”ッ!! んあああ”あ”ア”ア”ァ”ッ―――ッ!!!」

 カッターに、切断されていく。
 ドリルに、削られていく。オウカの腹部が。
 大きな穴の開いたピンクの闘姫の胴体を、破壊者シーヴァの2本の腕が、容赦なく裁断する。左右の脇腹を回転する刃が切り刻み、コードや背骨と思しき太い柱を、ドリルが無造作に断ち切っていく。
 
 獣が咆哮するような、甲高い絶叫が倉庫を揺らす。
 その声が、自分の咽喉から出ていることに、ようやくサクヤは気付いた。隣の大和も、叫んでいる。やめろ、とボサボサの髪を逆立てて吼えている。
 
 オウカの脚を掴んでいる金属のアームが、グイッと強く引っ張るのが見えた。
 見ちゃダメだ。
 わかっていても、視線は引き付けられた。叫び続けているオウカがどうなるのか、見てしまう。
 
 ブチブチと音を立てて、ドールピンク・オウカの肢体は、腹部から真っ二つとなった。
 
 上半身がサクヤと大和の手に残り、下半身はシーヴァに引かれていく。鈍色に変色した背骨が、千切られた断面から覗いている。だらん、と垂れ下がった赤い数本のコードは、花咲はるえの血管なのか神経なのか。
 一斉に切断されることとなった無数のコードは、断面からバチバチと火花を飛ばしている。
 
「うわああああ”あ”あ”あ”あ”ア”ア”ア”ァ”ッ~~~ッ!!!」

 誰の悲鳴か、もうわからなかった。多分、隣の大和。少なくともオウカは、光を失った瞳で、無表情に虚空を眺めるのみ。
 両断されたピンクの制服の闘姫を、サクヤと大和は抱きかかえた。
 地下倉庫を飛び出す。全力で疾走する。
 シーヴァから逃げるとか、そんなことはもう、どうでもよかった。無惨に変わり果てたオウカを、なんとかしたかった。腹部から上だけになったドールピンクを、どうにかして助けたかった。
 
「アジトだぁッ!! アジトがあるんだッ!! オレたちのアジトに戻れば、なんとかできるッ!! オレが絶対なんとかするッ!!」

 大和独人が叫んでいた。ボサボサの髪の向こうで、ボロボロと涙が落ちているのがサクヤにもわかった。
 なんとかなんて、できるのだろうか。上半身だけになったはるえさんを、救えるなんて――。
 脳裏の片隅に浮かんだ疑念を、サクヤは必死に頭を振って打ち消す。信じるんだ。大和独人は天才なんだ。彼が言うんだから、きっとなんとかしてくれる。はるえさんは、きっと助かる。
 
「……ッ……ド……クトッ……!!」

「姉さんッ!?」

 真っ青な顔をしたオウカが、ぼつりと呟くのをサクヤも大和も聞き逃さなかった。
 姉さん――……大和が思わず口走った言葉より、オウカのことが大事だった。生きているんだ。確かにまだ、はるえさんは生きているんだッ!!
 
「……私……は……も……う……ッ……」

「喋らなくていいッ!! 喋っちゃダメだ。姉さんは、オレが助けるからッ!!」

 ドールピンク・オウカこと花咲はるえ。
 本名、大和さくら。
 独人がiドールを生み出す実験体として、その第一号に実の姉を選んでいたことは、後々になって知った事実であった。
 
「……春香……さん、を……ドールピンクにするまで、が……きっと私の、役目…………私は、もう……安心して…………」

「オレが姉さんをこんな道にッ!! オレのせいで、姉さんを死なせるわけにいかねえッ!! 絶対ッ、絶対に生かして……」

 ビクンッ!! ビクビクンッ!!
 
 それまで弛緩していたオウカの肢体が、急激に痙攣する。
 独人の叫びに反応しているから、ではない。そうした類いではなく、オウカの身に何かが起きているのだと、瞬時に思わされる激しい痙攣だった。
 
 そして異常な事態は、それから始まった――。
 
 
 
「報告します。ドールブルーを、仕留めそこないました」

「あの者は元々当初の処分対象者には入っていませんでした。仕方がなかった、としておきましょう」

 苦々しい表情で帰還した雷帝インデュラに、破壊者シーヴァは思いの外、寛大な言葉をかけた。
 その理由を、すぐにインデュラは悟る。
 天井から伸びる金属製のアームに、〝あるもの〟がちょうどシーヴァの視線の高さに吊り下げられている。
 白桃色のフレアミニから、しなやかな長い脚を伸ばした〝もの〟。だが、スカートの上にはなにも乗っておらず、ギザギザと不揃いな断面が覗いているのみ――。
 
 切断された、ドールピンク・オウカの下半身であった。
 まるでドール……本来の意味での人形を、力ずくで引きちぎり、その下半身だけをマネキン同様にディスプレイしているような光景であった。
 
「私もドールピンクを逃しました。しかし、よほど遠くまで離れていなければ、電気信号は伝達することでしょう」

 シーヴァの青色の胴体は、観音開きの扉が開いて、内部が見えていた。
 分厚い鋼鉄の外殻に守られたなかには、様々な道具が収まっている。まるでシーヴァ自体が、巨大な工具箱といった仕様だ。
 そのうちのひとつに、水槽があった。ピンク色の粘液が、トプトプと波打ちながら揺れている。
 シーヴァの腕のひとつ、手の形をしたマニピュレーターがピンクのローションをすくう。それが絶妙な粘度で繊細な刺激を与え、濃厚な媚薬成分さえも含んでいることを、インデュラは知っている。
 
「では、ドールピンク・オウカの処刑を始めましょう」

 たっぷりとすくった媚薬ローションを、シーヴァはオウカの股間に擦りつけた。
 フレアミニのスカートの奥で、クチュクチュと淫靡な音が鳴る。念入りに鋼鉄の掌は前後に動いた。吊り下げられた少女の股間を、臍下から割れたお尻の先まで、ずりゅずりゅと何度も往復する。
 
「雷帝インデュラ、あなたも手を貸しなさい。人間の女を犯すのは、まして憎き反抗者を嬲るのは、好きでしょう?」

「クハッ……ハハハッ!! そういうことか! これはいいッ!!」

 ピンクのスカートをガバリと捲り上げると、オウカが履いたショーツをインデュラは一気に引き裂いた。
 乙女の下腹部が、露わになる。むろん、腹部から上が分断されたオウカは、秘所を隠す努力さえ、することができない。
 
 桃色の粘液に、ヌラヌラと濡れ光る陰唇がハッキリ見えた。淡い茂みに囲まれたアワビのようなクチを、シーヴァの鋼鉄の掌がじゅぶじゅぶと摩擦している。
 秘裂の上、ぷくりと膨れた肉のお豆を、インデュラの指が摘まむ。
 コネクターとなった雷帝の指先は、クリトリスにズブリと埋められ、高圧の電流を注ぎ込んだ。
 
 ビクンッ!! ビクビクビクッ!! ビグビグビグウッ!!
 
 オウカの白くて長い脚が、激しく痙攣した。
 それはインデュラの電気ショックに、神経が反応しているせいかもしれなかった。金属のアームに吊られた少女の下半身が、それだけでガクガクと揺れ動く衝撃的な光景。
 
「どうせ死ぬのです。たっぷりと壊してやりましょう」

 アナルの穴に、シーヴァがドリルの先端を突っ込む。
 ギュイイイィ――ンッ!! と機械音が響いて、血飛沫がヒップの割れ目から噴き出した。
 容赦なく、グブグブと埋まっていく。細かな肉片が飛び散って、オウカのアナルが抉られていく。
 
「今ごろ、我らに逆らったことを、反省しているでしょうか。ドールピンク・オウカは」
 
 カッターの刃は、切断された腹部の断面に当てられた。
 鋼血の影響で、金属化したような細胞と、生身の柔らかさそのままの肉片。それらが混ざり合ったオウカの内臓を、ギャリギャリと切り刻んでいく。
 
 断面からボロボロとこぼれたコードの先端を、インデュラが残る指のコネクターに繋いでいく。
 赤や黒、オウカの血管や神経そのものであるコードに、バリバリと電撃が流される。
 
「クハハハハッ!! 快楽信号を直接神経に流されてはたまらんだろうなッ!! あるいはもう、オウカはとっくにショック死しているかもしれませんぞ、シーヴァ様ッ!?」

 眼も口も大きく歪ませて笑うインデュラとは対照的に、無表情のまま、シーヴァは大量のローションを己の体内から取り出す。
 
「すでに息絶えていようと、構いません。残る連中への見せしめとして、オウカは徹底的に破壊します」

 水槽のなかのピンク溶液が、オウカの輪切りとなった腹部の断面に、ドボドボと流し込まれていく。
 オウカの下腹部が、媚薬入りローションで満たされた。
 痙攣し続けるドールピンクの下半身を、シーヴァは撫で回し、ドリルで抉り、カッターで刻んでいった。
 あちこちから飛び出したコードの先端が、インデュラの電撃を浴びて、バシュンッ! バシュンッ! と火花を飛ばす。
 ひたすらに、2体の機械生命体は、iドールの下半身を嬲り尽くした。
 
 
 
「へあああ”あ”あ”ア”ア”ア”ァ”ッ―――ッ!!! はぎゅう”ッ!! へべえ”ぇ”ッ!! ウギャアアア”ア”ア”ア”ァ”ッ~~~ッ!!!」

 泡を吹き、白目を剥いて、ドールピンク・オウカは悶絶した。
 瀕死の身体に体力など残っているはずもないのに、上半身だけとなった姿で、ビクビクと悶え踊る。必死に抑えようとするサクヤと大和の腕のなかで、暴れ狂う。
 
「はっ、はるえさんっ!! しっかり!! しっかりしてくださいッ!!」

「なんだッ!? どうしたんだッ!? 姉さんッ!! さくら姉さんッ、一体なにがッ……!?」

 救いを求めるように、オウカの両腕が宙へと伸び、虚空を掴む。
 ブクブクと大量に口から湧き出る泡には、鮮血が混ざっていた。ボロボロとこぼれる涙が、頬を濡らす。普段はクールなオウカが、別人のように泣き叫んでいた。端正な美貌が般若のように歪み、苦痛に襲われているのか、快楽に喘いでいるのかさえ、わからない。
 
「ひッ、ひぬう”う”ぅ”ッ~~~ッ!!! ひぶえ”ッ!! 狂っぢゃう”ぅ”ッ~~~ッ!!! 殺してぇ”ッ――ッ!! はやぐッ、ごろじでぇ”ッ~~~ッ!! ふぎゃはァ”ッ!? お、おじりのあながァ”ッ――ッ!! ウギャアア”ア”ア”ア”ぁ”ッ―――ッ!!!」

「いっ、イヤアアア”ア”ア”ッ―――ッ!! はるえさんっ~~っ!?」

 乳首がコチコチに硬くなって、鋭く尖っていた。
 もはや魔獣の咆哮のようであった。人間が、こんな叫びをあげるなんて、どんな刺激がオウカを襲っているというのか。
 大きく開いた唇から、舌がドロ~ンと長く伸びる。ダラダラと涎が、凄まじい勢いで溢れ出す。
 
「ひぎゅあ”ハァ”っ!? しょんなぁ”ッ!! しょんな刺激ぃ”ッ~~ッ!! 死んぢゃふぅ”ッ~~~ッ!!! しッ、しきゅふぅ”ッ……バクハツしぢゃう”ぅ”ッ―――ッ!!! へああああ”あ”あ”ア”ア”ア”ァ”ッ~~~ッ!!!」

 涙と涎を撒き散らし、オウカは悶えまくった。
 ガクガクと震えながら、サクヤも大和も、そんなピンクの闘姫を抱き締めることしかできなかった。
 ひとりの乙女が壊れていく過程が、腕の震動から伝わってきていた――。
 
 
 
「そろそろトドメとしましょう。反応も随分鈍くなりました」

 下半身の痙攣が小さくなったのを見て、シーヴァは静かに呟いた。
 カッターの刃を、ピンクローションに濡れた、秘裂に当てる。縦の筋に合わせて、高速回転する鋼鉄を、深く食い込ませていく。
 
 ギュイイイイィ―――ンンッ!! ギャリギャリギャリッ!!
 
 火花が飛び散り、オウカの陰唇が、左右に大きく割れていく。
 その開いた膣穴に、マニピュレーターの手が突っ込んだ。
 ブチブチと、筋線維を引き裂く音がして、なにかがオウカの股間からずるずると引き出される。鋼鉄製のシーヴァの掌が、鷲掴んだそれを、指を開いて公開した。
 
 ドールピンク・オウカの、子宮であった。
 
 掌の上にちょうど収まった袋のようなものに、細い管によってふたつの卵巣が繋がっている。キレイなピンク色に、ほんのり鈍色が色づいているのは、鋼血の影響が少しは出ているためだろう。
 
 鶏の卵のようなふたつの卵巣を、雷帝インデュラが無造作に握り掴んだ。
 バチバチと電流が流される。子宮自体が意志を持っているかのように、ヒクヒクと、細かく痙攣した。
 
「苦痛の果てに死ぬよりも、快楽責めの末に息絶える方が、より人間の女にはブザマでしょう」

 残っていた媚薬ローションを、シーヴァは子宮の内部に注いだ。
 いっぱいに満ちたピンクの粘液が、ちゃぷちゃぷと子宮袋のなかで音をたてる。
 溢れたローションを、愛しげに鋼鉄の掌で、子宮の表面に擦りつけていく。ピチャピチャと女性器の塊を撫で回す姿は、チキンの塊にオリーブオイルを塗り込む様子にも似ている。
 
 気が付けば、下半身の痙攣は止まっていた。
 どれだけ子宮を摩擦しても、卵巣に電撃を与えても、もはやオウカの下半身はピクリとも動かない。
 
「さすがに、終わったようですね。では」

 ギュルギュルと回転するドリルが、媚薬ローションで濡れ光る、闘姫の子宮に当てられた。
 
「これで、ドールピンク・オウカの処刑を、完了します」

 ドリュリュッ!! ズギャギャギャアアアッ!!!
 
 シーヴァのドリルが、オウカの子宮を貫き、串刺しにした。
 
 ゾッとするほど冷たくなったドールピンクの肉体を置いて、2体のアンドロイドは地下倉庫を後にする。
 
 無数のコードと、穴の開いた子宮を垂れ流したドールピンク・オウカの下半身は、地下倉庫の天井から吊るされたまま、放置された。処分を終えた破壊者シーヴァにとって、もはや意味のあるものではなかったためだ。
 
 破壊されたiドールの下半身は、完全なる機械生命体である『ネクスター』からすれば、中途半端な部品でしかなかった――。
 
 
 
「ウアアア”ア”ア”ア”ア”ァ”ッ―――ッ!!! はあぐぅ”ッ!? へぎゃあ”ッ、あはああ”あ”あ”あ”ア”ア”ア”ァ”ッ~~~ッ!!! 抜かァ”ッ!! 抜かないぃ”ッ……でぇ”ッ~~~ッ!! わ、わらひのしひゅふぅ”ッ!! ひ、引き抜ひゃあ”ないれえ”え”ぇ”ッ~~~ッ!!!」

 ゴボゴボと、吐血とともに迸る悲鳴は、なにを言っているのか、よくわからなかった。
 だが、わかる。凄惨な地獄に、オウカが堕とされていることは。
 眼球が飛び出しそうなほど、白く裏返った瞳を見開き、唇が裂けそうに泣き叫んでいた。ミルキーピンクのセーラー服に包まれた上半身は、ガクガクとサクヤや大和では抑え切れないほど震えている。
 
「ひぎいい”い”ィ”ッ~~ッ!? しひゅふぅ”ッ――ッ!! き、きもちよすぎへぇ”ッ~~ッ……!! ぐるっぢゃう”う”ぅ”ッ――ッ!!! じゅぶじゅぶぅ”ッ!! もうナカもソトもじゅぶじゅぶなのぉ”ッ~~~ッ!!!」

「はっ……はるえっ……!! ……さんっ……!!」

 鮮血を噴きだすほどに叫んでいたオウカの顔が、不意に崩れた。
 ヘラ~~……と蕩ける。
 涙も涎も、蛇口の壊れた水道管のように、ドボドボと制限なく溢れ出した。
 白目を剥き、吐血と泡を噴きながら……明らかな恍惚の表情をオウカは浮かべていた。
 
「……も……ふぅ”…………ひゃあ”ッ…………めぇ”ッ~~~…………ッ!!!」

「ッ!! ね……姉さんッ……!!」

「……ドキュ…………トぉッ……!! …………はる……かぁ”……!! …………あなたッ……たちぃ”ッ…………あらははちぃ”ッ…………らけ、はぁ”ッ…………!!」

 突然、全身の痙攣がやむ。
 それまで悶え踊っていたオウカの上半身は、急激に穏やかに鎮まっていった。
 
 ドールピンク・オウカに、本当の限界が来た、合図であった。
 
「……し、きゅふぅ”ッ……ぐちゃぐちゃにッ…………ふぅ”ぇ”ッ…………ッ!!!………も……うぅ”ッ……ッ…………!!」

 ビグゥンンッ!!!
 
 一度、大きく仰け反って、オウカの顔から、涙と唾液の飛沫が飛び散る。
 
 サクヤと大和の腕のなかで、ドールピンク・オウカは、もう二度と動かなくなっていた。
 ガクンと、弛緩する。舌がドロリと飛び出て、ボタボタと半透明な涎を垂れ流した。
 あらゆる生命活動を、ドールピンク・オウカこと花咲はるえは止めていた。
 
「ッ!!! ~~~……ッ!!!」

 声にならない絶叫が、ピンク色の少女と、iドールの生みの親である少年から迸った。
 
 ――『ネクスター』とiドールとの、初めての本格的な交戦は、人類の側に深い爪痕を残して決着した。
 
はるえ02
 
 
「ドクター。ドールピンク・オウカと名乗る抵抗者を、処分して参りました」

 冷ややかな空間に、破壊者シーヴァの声が響く。
 四方八方を、巨大な鋼鉄の箱に囲まれた部屋であった。グリーンやイエローのLEDライトが点滅しているそれらは、全てスパコンだ。連結しているものもあれば、独立しているものもある。さながらその場所は、スーパーコンピューターの展示会とでもいった様相を呈していた。
 
 その最上階の部屋だけではなく、50階建てのビル全体が、大規模コンピューターに埋め尽くされていた。
 
 部屋の主である男は、シーヴァの声にゆっくりと振り向く。
 分厚い防弾ガラスの全面窓から、わずかに離れた。遥か足元で輝く、街並みのネオンを見下ろす……それまでに取っていたそんな行動だけが、このビル内で唯一人間らしいモノだったかもしれなかった。
 
「……ドールピンク?」

「はい。iドールとも名乗っていました。人間の分際で鋼鉄の肉体を得ようとする、中途半端な存在でした」

「フン。愚か者というのは、ある一定の確率で顕現するようだな。お前たちマシンにも、エラーが生まれるように」

 白衣を着た男は、中央に備えた自らの椅子に向かう。
 この数年間、着替えたことがないために、白衣の襟は黒く汚れて擦り切れている。だが、気にする必要はなかった。機械生命体たちは、衣服の乱れなど気にしないし、ニオイにも無頓着だ。無意味なことばかりに執着する人間たちと比べて、なんと扱いやすいことか。
 
「影ながらに我ら『ネクスター』の邪魔をしておったのは、そいつらだったわけか」

「そのようです。他にもう一体のピンクと、ドールブルーを名乗る仲間がいることが確認できています」

「旧人類どもの最後の抵抗、といったところか。……そろそろ潮時かもしれんな」

 不必要なまでに豪華で、柔らかな椅子に男は腰を下ろした。
 天井を仰ぐ。森林のなかで深呼吸をするように、スパコンに囲まれた室内で深く肺を膨らませる。
 爽やかな、コンピューターたちのさえずりが、聞こえてきた。
 
「宣戦布告といくか。旧人類どもに。恐竜、人間ときて、次にこの星に君臨するものは、我ら『ネクスター』だ」
スポンサーサイト
| 鋼血の姫甲士 | 23:42 | トラックバック:0コメント:1
コメント
これで「ドール」の書き上げた分は、全て公開しました。
以降は現在書いているブルリフと同じく、一部限定公開という形でやっていきます。
今回のところを書きたくて始めたようなシリーズなので、信さまにも強烈なイラストを描いていただきました(^O^) いつもありがとうございますw

今後ドールは当初の予定を変更して、ちょっと早めに完結させていきますが、最後まで楽しんでいただければ幸いです(^^ゞ
2018.04.16 Mon 23:47 | URL | 草宗
コメントする














管理者にだけ表示を許可する

この記事のトラックバックURL
http://kusamune.blog45.fc2.com/tb.php/454-a6aedaa6
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
トラックバック
| ホーム |

プロフィール

kusamune

Author:kusamune
FC2ブログへようこそ!

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ

カテゴリー
ブロとも申請フォーム
ブログ内検索

RSSフィード
リンク