巨大変身ヒロインのオリジナル小説を書いている草宗の独り言をつぶやくブログです。

草宗の書斎

ファントムガール 第十一話 7章ー8
 
「見ているか、人間ども。苦しさに耐え切れず、救いを求めるファントムガールの姿を」

 天を衝く巨大な凶魔の投げ掛けに、道路に溢れ出た人波から答えが返るはずもなかった。
 通い慣れた、見慣れたはずのJR渋谷駅前の交差点。
 広い車道が交差する中央に、銀色の肌を黒煤で汚した美しき女神がしゃがみこんでいる。ぐったりと、ストレートのピンクの髪を前方に垂らして。鳩尾と、左の脇腹と乳房。未完成の女体にぽっかりと開いた黒孔。ただゆっくりと点滅する胸中央の青い光のみが、悪魔にサクラと呼ばれている桃色のファントムガールがいまだ絶命していないことを教える。
 周囲の建物の8割は爆撃を受けた戦地のように倒壊していた。ファーストフードやショップ群がみっちりと凝縮して立ち並んだ若者の街は、10分に満たない戦闘の間に随分と開けた土地に様変わりした。暗鬱な夜の雲が、広く空を覆っている。難を逃れた忠犬ハチ公の像が、瓦礫の海のなかでポツンと孤島のように立っている。
 道玄坂へと向う西の方面には、細長い円筒型の高層ビル――通称シブヤ109。その足元にはどうせ巨大生物なんて現れない、とタカを括っていた少女たちのグループが、無用な反発心を発揮して逃げなかったことを後悔しながら戦場を見詰める。数十分前の元気が嘘のように、少女たちは震えながら両手を合わせていた。天からの使いでもあるような巨大な銀と桃色の女神は、彼女らとなんら変わらない少女のようにも映った。見守るしかない。極上の観戦席とも言えるこの場所で、ただ正義の勝利を信じるしかない。渋谷を代表するファッションビルは、通夜のような暗鬱のさなかに沈んでいた。
 
 ゲドゥーという悪魔の爪が、首都を、いや日本を代表する街・渋谷を抉っていた。
 駅を背景に君臨する漆黒の藁人形と、その眼下に跪いた銀色の守護天使。
 悪に正義が敗れた―――あってはならない不条理な光景が現実として見せ付けられている。初めて直視するファントムガールの雄姿は本物の女神としか思えぬほどに輝かしく、愛くるしいまでの顔立ちはこの街に集う全ての少女たちよりも抜きん出ていた。陶酔するまでの、存在。その美神が、オモチャのように破壊され凶魔の足元に崩れ落ちているなんて・・・
 少年や少女を含んだ群衆の心には、もはや死の恐怖すら忘れ去られていた。
 何かが胸の内でガラガラと崩れていく音を聞きながら、突きつけられた残酷な現実を見詰めるしかなかった。言葉もない。希望もない。ただ、仄かに祈る。奇跡を起こしてくれと。幾多の苦難を乗り越えてきたその正義の力で、死地に光を取り戻してくれと。
 
「この女を殺すのはいつでもできる。だが」

 崩れ落ちたサクラの背後に、両手を広げたゲドゥーが迫る。
 昏倒した少女に、危機を回避する力などあるわけもなかった。
 
「オレを雇ったメフェレスはできる限り酷く、ひとりでも多くの目の前でファントムガールを処理するのが望みなのでな」

 真後ろから抱きついたゲドゥーの掌が、丸く盛り上がった天使のふたつの乳房を握り包む。
 潰してしまいそうな、野獣が食い千切るような、強烈な圧搾。
 柔らかな膨らみを突如襲った乖離の激痛に、消えていた瞳の青が古くなった電球のごとく再点灯する。
 
「アッッ・・・がアアッッ・・・んあアッッ・アッ・アッ・・・・・・」

「女子高生の未熟な果肉も、たまにはいい」

 もがれそうな乳房の痛みに堪らず蘇生したサクラに、次なる刺激は間を置かずに刷り込まれた。
 苦痛に反り返った少女。突き出すような格好となった乙女の胸の双丘をダイヤのような悪魔が揉みしだく。嗜虐と呼んで差し支えない、粗暴な激しさ。だがお椀のようなバストに添えられた掌が、時に見る者がそれとわかるほど明らかに優しく撫で回す。乳房の頂点を、欲情を引き出すがごとくさわさわと弄ぶ。痛撃に引き攣った美少女のマスクが、瞬間ヒクリと悩ましげに呆ける。
 
「あッ・・・うくぅッッ・・・や、やめェ・・・・・・は、放しィ・・・」

「ウブだな、サクラ。見ろ、早くも屹立してきた。女神の本当の裸身、よく拝んでもらうがいい」

 ピンクの模様が描かれた胸の頂上に、粒状の突起がみるみるうちに浮かび上がる。
 ファントムガールの身体は、少女の肉体が『エデン』を通じて変形した姿である。媒体が持つ光の素質や闇の素質により外見の変化は様々に富むが、要因のひとつにはその者が持つ精神の状態も大きく影響すると言えた。例えば腕力に自信がある者ならば、巨大化した折に太い腕を持つ傾向が強い。単に容姿がそのまま大きくなるのではなく、精神の資質や状態が関与してくるのが『エデン』を融合した変身体の特徴であった。
 通常ファントムガールに乳首や秘部の存在が認められないのは、ある意味で当然であった。彼女たちが巨大化するのは戦闘時。本来ならば性的な昂ぶりとは無縁の緊張下で、それらの存在は具現化されるわけがなかった。だが性的刺激を受けることで、肉体は思い出す。本当の、己の姿を。欲情の火照りとともに、淫らな本身をさらけ出す。
 
 グイと搾り出すように鷲掴みにされた、乙女の柔らかな膨らみ。
 小ぶりなふたつの饅頭の頂点には、艶かしい小豆がぷっくりと存在を主張している。
 
「あッ・・・ああぁ・・・・・・」

 背後から悪魔に両胸を揉み抱かれた美少女は、銀のマスクを思わず横に逸らした。
 恥ずかしい裸を。バストのトップを、何万という人々に見られている。
 サクラにとって、いや桜宮桃子にとって自殺したくなる羞恥であった。
 だが、可憐な美乙女の醜態はこれからが本番であった。
 
「さて、女子高生に耐えられるかどうか。幾千の女を昇天させたオレの淫戯」

 ゲドゥーの右手が右の乳房を持ち上げる。ふたつの指がこりこりに硬直した蕾を摘む。
 充血した敏感な突起を擦り、転がし、撫でて・・・眉根を寄せた美少女がビクビクと2回仰け反った瞬間、右手とともにお椀型の乳房がピンクの光に包まれる。
 
「ィィッッ―――ッッッ・・・んんんんあああああッッッ~~~~ァッッ!!!」

「“最嬌の右手”の妙味・・・経験の乏しい小娘には苛烈過ぎたか」

 雌獣の轟く鳴き声が、首都の暗天を覆い尽くす。
 壊されたはずの手足が狂ったように虚空を掻き毟る。ピンクのストレートを振り乱し、汗で濡れ光る美貌が上下左右に揺れ動く。
 未熟な少女の胸の果実に、無数に点在する敏感なスポット。ほとんど経験のない純真な桃子の淫情を掘り起こすように、桃色の稲妻が数百という単位で滑らかな膨らみを刺し貫く。生温かな巧みな舌に、舐め包まれるが如く。纏わりつく粘感と弾ける刺激。甘く蕩けるような電撃が美乙女の右乳房をズタズタに切り裂きながら、一本の弩流となって下腹部の子宮を直撃する。
 右胸の果肉が、壊れてしまったかのようであった。
 官能の虫がもぞもぞと絶えずサクラの内側で蠢く。柔らかな乳房を食い散らしながら。あまりに強大すぎた胸への刺激で、全身を愛撫される錯覚がウブな少女を呑み込む。
 
 魔人メフェレスが操る官能の淫靡光線。
 飽くことなく女体を喰らい続けた極道ゲドゥーもまた、桃色魔悦の使い手であったのだ。
 ただ容姿と家柄の良さで巧みに女性たちをベッドに誘いこむ久慈仁紀とは違い、同業者すら恐れる海堂一美の場合は半ば強姦にも近い所業がほとんどであった。嫌がる女体を強引に快楽に堕とす。性を貪り、淫欲をしゃぶり尽くすが如き色責め。粗暴に破壊しながら的確に甘美な刺激を打ち込む嬲りの前に、若芽のような乙女の肉体はあまりに脆すぎた。
 
「へああはふはあァァああッッ~~~ッッ!!! むぅッ、胸へェェェッッ――ッッ!!! ひゃめェッ、ひゃめえへええェッッ・・・ゆるひィィッ~~ッ、ゆるひィてへェェッッ―――ッッ!!!!」

 涎を垂れ流し、淫欲に昂ぶった絶叫を迸らせる守護天使を、右手ひとつで高々と頭上に掲げる鋭利な凶魔。
 柔肌に食い込んだ指のひとつが、尖り立った乳首の窪みに根元まで突き刺さったと同時、ピンクの魔悦光はその輝きを一段と増した。
 
「んんはあああァァァッッ~~~ッッ!!! 胸ええェェッッ!!! むねえへェェッッ~~ッッッ!!!」

 ぷッっ!! ぶっしゅうううううッッ~~ッッ・・・!!!
 
 上空高く、ヒクヒクと腰を振る無惨な美少女の股間から、透明な噴水がバシャバシャと菱形の頭部に降りかかる。
 胸への愛撫のみで。ファントムガール・サクラは絶頂をあえなく迎え、女潮の洪水をだらしなく噴射させていた。
 人類の守護者にあるまじき痴態を晒して尚、サクラを襲う淫悦地獄は留まることはなかった。官能のピンクが右乳房を包み続ける。搾り尽くされる少女の嬌声。媚びるような悶悦の絶叫。ボトボトと垂れ流れる、愛液と潮の残滓。
 
「ひゃぶへえェェッッ・・・狂ッッ・・・ふうッッ・・・壊れええェェ・・・ひゃふうぅッッ・・・」

「水晶体の警告音がかなり弱くなってきたな。このままイキ続けて死ぬか?」

「むぅッ、むねェェッッ~~ッッ・・・胸がァァッ~~・・・おかひィッ、おかひくふぅッ・・・」

「そら、もう一撃」

「ひィやあああああアアァァッッ~~~~ッッッ!!!」

 小刻みに震えるしかなくなったサクラの肢体が、己が作った愛汁の海にドシャリと捨てられる。
 都心の交差点。自らの恥液で艶かしく濡れ光った正義の女神が、四肢を緩慢に動かしてもがき這う。
 ヴィーン・・・・・・ヴィーン・・・・・・
 守護天使としてあまりに無惨なその姿に、枯渇したエネルギーを知らせるクリスタルの響きが、哀痛を伴ったBGMとして流れていく。
 
“こ・・・んなァァ・・・・・・こんなァ・・・姿ァァ・・・・・・”

 解放されてすら終わらない右胸の疼きと全身を包む燃えるような激痛。津波となって押し寄せる快楽と痛撃の狭間で、美乙女の脳裏を焦げるような羞恥が走る。思春期の女子高生、それも校内はおろか地域内でもナンバー1と讃えられる美少女が、絶頂の挙句に愛汁を噴霧したのだ。何万という同世代が見る前で。その後には己の垂らした恥潮で我が身を濡らしさえして。純真で穢れに染まらぬ桜宮桃子にとって、それは生き地獄ともいうべき拷問であった。
 
「あァ・・・あぐああッ・・・・・・あふうッ~~ッ・・・・・・」

 這う。
 逃げる。桃色のファントムガールが這いつくばる。佇む凶魔を背後に。のろのろと四つん這いになった手足を動かして、無言のゲドゥーから一歩でも遠くに逃げようとする。
 肩を破壊された右腕と足首を折られた右脚とは満足に動かなかった。前に進むたび、抉り取られた左の太腿裏から鮮血がシュウシュウと迸る。開けっ放しになった唇から透明な涎を垂らし続ける銀のマスクは、ゾッとするほど美しかった。
 
 ゆっくりと伸ばした漆黒の右手が、容易くピンクのストレートを鷲掴む。逃げるサクラの上体をグイと引き起こすや否や、凶魔の右手は一気に華奢な少女を強引に立ち上がらせていた。
 呻き声が震えたように掠れる。泣き出しそうに歪んだ愛らしい美貌。
 爪先立った姿勢でぐったりと四肢を投げ出した守護天使の姿は、ハントされたウサギのようであった。
 
「醜態を晒し、ついに抵抗することも諦めたか」

 菱形の頭部に問われても、美少女のマスクから答えが返ることはなかった。
 ひとつ目の下、口に当たる部分から赤い突起がぐにゃりと飛び出る。マイナス記号のような眼以外になにもなかったゲドゥーの顔で、そのヒルのごとき柔軟な物体はやけに異様に映った。波打ちながら長く伸びていくそれが、凶魔の舌であると悟るのに時間はさほどかからなかった。
 乳首や性器が具現化するのと同様、それまでになかった舌が具現化されたとしても不思議な話ではない。
 もちろんこの場合、ゲドゥーは意図的に舌を創り出したと言える。目的は説明の必要もないほど明白であった。
 
「小娘とはいえお前ほどの極上品は滅多にない。その麗肉をたっぷりと愉しむのも一興だな」

 赤いヒルが触角となって一気に伸びる。
 硬く尖った少女の乳首に凶魔の舌が絡みつく。とぐろを巻いた蛇であった。柔らかな果実のふもとから頂上の突起まで。細胞の芯まで官能の光線に染め抜かれた右胸を、別種の滑らかな快感が包む。温かで、もぞ痒い。息を吹きかけられるだけで狂ったように感じてしまう乳房を、怒涛のような快楽が飲み込んでいく。すでに極限まで昂ぶった官能のアンテナに、更なる官能を刷り込む悦楽地獄。絶妙な舌戯が壊れたサクラの右胸を飽きることなく嬲り責める。
 
「んんはあああああぅぅッッ―――ッッッ?!!! ひゅうああああええァァァッッ~~~ッッ!!!」

 反り返った桃色天使の肢体は、後頭部とかかとが付いてしまいそうであった。
 またしても右胸。ゲドゥーの責めは執拗を極めた。飛び出んばかりに右の突起は尖り立っているというのに、左には手を下さない。粘着で圧倒的愛撫に右胸は欲情にたぎり、左胸は焦らされる。乳房への責めひとつで、サクラの理性は桃色の泥沼にトロトロに溶かされていた。
 衆目の事実を忘れて守護天使の両脚がもぞもぞと艶かしく動く。股間を、太腿を無意識のうちにサクラは擦り合わせていた。都会の夜光に、内腿を伝う粘液のヌメリが光る。娼婦のごとき、媚態。淫靡な音色がやがて絶望の街に洩れ流れていく。
 
 くちゅ・・・くちゅぷちゅ・・・くちゃあ・・・・・・
 
「いい音だ。聞こえるか? 卑猥なお前の正体を、下の口が奏でているぞ」

 にゅるりと赤いヒルが唾液にまみれた柔肉から離れる。
 痺れるような快感が止んだのは一瞬のことであった。
 ピンクに輝く流れるようなストレートを掻き分け、槍のごとく尖った舌がサクラの左耳に挿入される。
 
「ひィいふうぅぅッッ?!!」

「知っているか? 耳は女の性器に通じる場所。複雑な凹凸を嬲るのは子宮の妙悦を愛撫するも同じだが・・・お前はどうやら殊更に感度がいいようだな」

 ずりゅうッ、ぐちゅああァ、くちゅ、ぐちゅりゅうぅッ・・・
 
 耳奥まで進んだ軟体がダイレクトに鼓膜を舐めあげる。ゲドゥーの台詞は真実であった。戦慄にも似た快感がゾクゾクと少女の下腹部から駆け上がる。女性の秘部を蠢く触手で埋められたような、いやそれ以上の甘美な刺激がサクラの脳髄に突き刺さる。大音声でこだまする淫靡な響き。秘裂から洩れた愛液が奏でる音色など、比べ物にならぬ卑猥な淫音が耳の中から叩き込まれる。
 耳元で息を吹きかけられた折のくすぐったい感覚。あの数十倍になろうかという快感が大音響という錯覚を伴って少女の肢体に注がれるのだ。
 ぐちゅくちゅと耳元に絡まる淫音に、サクラは脳髄をそのまま姦通されたかのようであった。
 
「ふぃひゅうッッ?!! へはああァァッッ・・・みッ、耳ィィ・・・ひゃめへェッ・・・ひゃへえェッ・・・お、おかひくふぅッッ・・・・・・なるぅぅッ~~ッッ・・・」

 ボロボロに疲弊し、悪魔の右手に頭部を拘束された少女に、公開陵辱を食い止めることなどできなかった。
 点滅する瞳を暗雲の空に向け、ただ惨めな嬌声を放ちながら立ち尽くすしかないファントムガール・サクラ。
 半開きになった厚めの唇から、唾液まみれの小さな舌がポロリとこぼれ出る。
 ズボリ・・・糸を引いて耳から抜かれた赤い舌は、間髪入れずに今度は美少女の口腔に突き入れられていた。
 
「おぶううッッ?!! おごぼぼぼッ・・・お゛お゛お゛ッッ・・・」

 咽喉奥までを貫いた凶魔のディープキス。
 守護天使の舌を絡め取り、歯の裏も上蓋も喉頭までも・・・サクラの口腔いっぱいから咽喉に至るまでを埋め尽くした赤いヒルが激しく少女戦士を吸引する。
 
 ずぼぼぼぼぼぼッッッ!!! ズズズッッ!! ぎゅじゅるるるるッッ!!!
 
 貪られている。
 銀色に輝く正義の使者が、漆黒の悪魔に貞節ごと貪り喰らわれている。
 ヒクヒクと引き攣るアイドル並みのマスクが、泣き顔を象っていることはもはや誰の眼にも明らかであった。
 ぶしゅうッッ・・・
 股間から噴霧された白濁の飛沫が、二度目の果てが美乙女に訪れたことを知らせる。
 引き抜かれる口姦の舌と頭部の固定を解く右手。支えを失った桃色の肢体が、ゆっくりと前に傾いていく。
 受け身を取ることなく、アスファルトの飛礫と土煙を巻き起こしながら被虐の天使は大地に沈んだ。震度5の揺れが崩壊寸前の渋谷を襲う。
 
 ヴィッ・・・ヴィッ、ヴィーン・・・・・・・・・ヴィーン・・・・・・
 
 泥と鮮血と愛液にまみれて・・・ピクリとも動かないファントムガール・サクラが変わり果てた姿で横たわる。光り輝く銀色の皮膚は赤黒く汚れ、あらゆる箇所に爛れた火傷跡が浮かぶ。
 静寂を破る、不規則な水晶体の響き。明確な異常がその音色には現れていた。生命の象徴エナジークリスタルが超能力天使の最期が近いことを全ての目撃者に伝えてくる。
 暗黒の光線に灼かれ。肋骨を折られ。肉を抉られ。右肩を壊され。足首を捻られ。光のエネルギーを滅殺され。乳房を嬲られ。悦楽に溺れ。耳も口も姦通され。絶頂の末に果てて。
 もはや、奇跡を願うことすら叶わなかった。
 全ての者が悟る。覚悟を決める。
 この渋谷が・・・ファントムガール・サクラ、最期の場所になると。
 
「よく焼き付けておけ。ファントムガールの・・・姦通ショーだ」

 腰を覆った白のプロテクター。その中央から、長剣のごときシロモノはそそり立っていた。
 丸く、太くなった先端に人間であった時の男根の面影は見えていた。だがなんというおぞましい造形であることか。まさに漆黒のドス。肘から先の腕の長さほどあるゲドゥーの生殖器は、細身の経口には釣り合わぬ異常なまでの全長を誇っていた。股間に生えた剣か槍か。その途轍もない長さはそれだけで見る者を戦慄させるに十分であった。
 その長さで、気を失った守護天使を貫こうというのか。臓腑をも破る勢いで。
 悲鳴があがる。絶叫にも似た。言葉を失った少女たちに再び叫ばせるほどの残酷な予感が、濃密に空間を支配する。うつ伏せに倒れた無言の少女の腋に、縄目状のふたつの手が差し込まれる。サクラはもはや物体でしかなかった。赤ん坊を高い高いとあやすように、脱力した美少女戦士の肢体がゲドゥーの頭上に掲げられる。
 瞳の青色は消え失せ、流れるピンクの髪に隠されたサクラの表情は虚無のごとく凍えていた。
 男根の切っ先が、溢れる愛蜜で濡れそぼった秘裂の割れ目に当てられる。
 
 ズブッ・・・・・・
 先端の瘤が少女の内側に埋まった瞬間、迫る惨劇に、夢から醒めたサクラは悪夢の現実に連れ戻された。
 
「ひいィィいッッッ・・・!!」

 ズブウウッッ!!! ズブブブブブブブブッッッ!!!
 
 上空から加速度をつけて一息に降ろされたサクラの肢体は、己の腕ほどもある剣魔羅に根元まで貫かれていた。
 
「いびゃああああああああああッッッ――――――ッッッ!!!!」

 陰唇が裂け襞が抉れる。本物の剣で串刺しにされるように。子宮の奥底まで一気に、ゲドゥーの肉棒が少女戦士を姦通する。
 陵辱というよりも、処刑。
 股間から下腹部までを一気に貫かれて・・・男根に串刺しにされた哀れな少女は、手も足も突っ張らせたまま大の字で断末魔の痙攣に震えていた。
 下腹部に光る水晶体が、バイブレーターのごとく激しく震動している。
 限界を遥か凌駕する性嗜虐に、聖天使ふたつめのクリスタルもまた変調を来たし始めていた。
 
「お前らファントムガールの『エデン』は子宮にて融合している、か。どうやら下の水晶体がお前らの子宮、ひいては『エデン』と密接な繋がりがあるらしいという話は本当のようだな」

 子宮すらも貫こうとするゲドゥーの非業が、第二のクリスタルの正体をも白日の下に晒そうとしていた。
 下腹部のクリスタル、それは子宮と融合した『エデン』が硬い水晶に護られて表出した姿であった。つまりは子宮そのものでもあり、『エデン』でもあるもの。性感の中枢でもありファントムガールの根幹でもあるこのクリスタルは、胸のエナジークリスタル以上に強度に守られているが、万が一破壊されれば存在そのものの消滅を招くと考えられていた。これまでその弱点をあまり着目されずに済んできたのは、通常攻撃に対する耐性が胸のものより強く、弱みと気付かれにくかったためだろう。
 だが一方で、性の象徴そのものであるこのクリスタルは性的刺激に弱いという欠点があった。
 それも表面からただ責められただけならば、硬質の水晶が本体を幾分か守ってくれる。しかし今のサクラのように散々執拗な嬲りを受け、昂ぶりに火照った身体では、性感の本質が否応なしに顔を覗かせてしまうのだ。しかも蜜壷の奥底、内部から直接に子宮を嬲られたとあっては、クリスタルのガードなどまるで無意味であった。
 
 性感の中枢を貫かれたサクラを襲うのは、猛烈な圧迫感と抉り刺された苦痛。そしてなによりも、発狂しそうな膨大な悦楽の波動。
 下腹部から脳天に衝き上がる官能の弩流に少女戦士の身が崩壊寸前であることを、震える子宮のクリスタルは教えているのであった。
 
「えぐぅぅッッ・・・んくうッ・・・えああアアァッ・アッ・アッ・・・・・・」

「果てるがいい、ファントムガール・サクラ」

 ズボオオッッ!! ぶちゅちゅちゅ・・・ズボオオッッ!! くちゅッ、ちゅぶぐちゅちゅ・・・
 
 悪魔の儀式と呼ぶにも、凄惨に過ぎる光景が首都の街に繰り広げられる。
 大の字に突っ張ったまま硬直した銀光の守護天使が、槍のごとき男根に貫かれたまま、両脇を抱えられ上昇と急降下を繰り返す。少女の秘部に埋まっては抜かれ、抜かれては挿入される凶魔の肉棒。蜜壷が奏でる卑猥な粘着音は、ファントムガール・サクラ半狂乱の悲鳴にも聞こえた。
 小柄な美乙女の乱降下は留まることがなかった。肉剣が埋まっても、抜かれても、サクラの絶叫は轟いた。貫かれる苦痛に混在する、紛れもない背信の悦楽。犯されながら美乙女は、己の女芯が桃色に染まっていくのを自覚していた。
 ヴィヴィイッ・・・ヴィヴィヴィィィ―――ッ・・・
 細動する下腹部のクリスタルのあまりの速さに、金切る虫の如く奇妙な音色が流れ始める。
 破滅へのプレリュード。サクラの小さな肢体が受け入れるには、剣で臓腑を幾度も幾度も掻き乱すが如き暴虐の愉悦は巨大すぎた。
 だらりと垂れた愛らしい舌から、絶頂に向う聖少女の淫らな涎が駅前のアスファルトに降り注ぐ。
 
“・・・・・・も・・・おォ・・・・・・ダ・・・めえェェ・・・・・・”

 ぶっしゅううううッッ―――ッッ!!!・・・・・・
 
 一際高いサクラの絶叫に合わせるように、漆黒の剣を飲み込んだ秘裂から、白濁の汚液が爆発の飛沫を噴いて吐き出される。
 天使の股間から滝のようにバシャバシャと溢れ流れる、凶魔のザーメン。
 瞬間立ち込める饐えた悪臭が、凶魔による淫辱が美乙女の中枢に注ぎ込まれた事実を知らせていた。
 悪夢としか形容の仕様がなかった。これが現実であるならば、なんと酷い世界であることか。守護天使の陵辱強姦ショーが、彼女が守るべき何十万という人々の前で公開されたのだ。
 あらゆる体内の液体を垂れ流した桃色の天使。弛緩した肉塊がどしゃりと大地にずり落ちる。
 胸のクリスタルを不規則に点滅させ、下腹部のクリスタルを対照的に激しく震動させたサクラの姿は、レイプされた無力な女子高生そのものであった。
 
「まだだ、サクラ」

 ピンクのストレートを掴んだ凶魔が、無理矢理にエスパー少女の上体を引き起こす。うつ伏せに倒れたサクラの身体が、ほぼ直角に反り返る。胸と下腹部。消え入りそうな点滅の警告音と、壊れたモーターの如き高音を鳴らし続ける瀕死の少女を、まだ残酷な極道は嬲ろうというのか。
 女子高生とは思えぬ色香を漂わせた厚めの唇に、突き出されたものは劣情を放出したばかりの剣魔羅であった。
 
「舐めろ。雌犬のように。ギャラリーどもにファントムガールが奉仕する姿を見せつけろ」

 漆黒の亀頭が半開きになった銀色の口にグイと押し付けられる。ぷっくりと柔らかに膨らんだ唇がぐにゃりと変形するほどに。
 ヴィーン・・・・・・ヴィーン・・・・・・ヴィーン・・・・・・
 ヴィヴィヴィッ・・・ヴィッ、ヴィヴィヴィィッ――ッッ・・・
 瀕死と悦楽を知らせる音色だけを響かせた守護天使は、黙り込んだまま、小刻みに震えるマスクをゆっくりと横に逸らした。
 
「はあァうぅッ?!! ふはあああああッッッ――――んんんッッッ!!!」

 反抗を示した美少女に、容赦のない黒と桃色の光線が浴びせられる。
 絶叫を残したまま大地に卒倒するサクラ。駆け巡る苦痛と快楽に踊らされるがまま、横臥した巨大な銀色の肢体がビクンビクンと仰け反り痙攣する。
 再び髪を鷲掴みにされ、強引に上体を引き起こされたエスパー天使の美貌は、もはや明白な懇願に彩られていた。
 
「あふぅッ・・・ふはァッ・・・・・ああッ・・・も、もォ・・・もうぅ・・・・・・」

「舐めろ。ファントムガール・サクラ」

 繰り返された同じ台詞は、女神の処刑宣告であったか。
 死以上に過酷な光景が、次の瞬間、渋谷を背景に現実となる。
 
 ・・・ペロ・・・・・・ペロ・・・・・・
 
 鼻先に突き出された凶魔の剣魔羅を、美少女の小さな舌が舐め上げる。
 ブルブルと揺れる銀色の身体。積極的とは到底言えぬ、緩慢な舌の動き。それでも確かに、正義の少女は悪魔のイチモツを舐め取っている。暴虐で肉体を破壊され、愉悦の果てに絶頂を迎えて、散々に蹂躙され尽くした天使が、凶魔の足元に平伏し奉仕している。
 誰もが認める。認めねばならぬ。
 ファントムガールが、完全なる敗北を喫した事実を。
 
 ズボオオオオオッッッ・・・!!
 
 不慣れな少女の奉仕に苛立ったように、ゲドゥーは己の男根を一息にサクラの口腔に突き入れた。
 咽喉奥まで一気に貫く槍の肉棒。窒息の苦しみと恥辱のショックとで、女神の瞳から青い光が消え失せる。
 無言のフェラチオ器具と化した銀の美乙女のマスクを、『最凶の右手』がピンクの髪を掴んで激しく前後させる。ぐぼおッ、ぐぼおッとサクラの濡れた唇から陰惨な陵辱音が洩れ流れる。
 やがて、ゆっくりと引き抜かれる長大な剣魔羅。
 湯気を立ち昇らせる漆黒の肉棒と乙女の唇の間に、白く濁った唾液の橋が糸を垂らして架けられる。
 
 バチャアアアッッ!!
 
 凶魔劣情の迸り。弾丸のごとき射出の第一撃は、イマドキ美少女の顔面中央に炸裂した。
 右手がストレートの髪を放す。美貌を白く染めた女神が、スローモーションのごとく前のめりに倒れていく。
 意識のない少女戦士は助けを求めるように前方に右腕を差し出し、そのまま地鳴りを残してアスファルトの地面に沈んでいった。
 
 ドピュッ、ドピュッ、バチャッ、バシャアッ・・・
 
 尽きることない凶魔の射精が、倒れ伏せた桃色天使の背中に降り注ぐ。乙女の美肉の全てが、姦欲の餌食と成り果てたとでも言うのか。小柄な銀色の肢体が、白濁の汚汁に染められていく。
 全ての放出を終えたゲドゥーは、指ひとつ動くことのないサクラの肢体を汚物でも触れるかごとくに蹴り転がした。
 
「終わったか。よく見ておけ。このザーメンまみれの物体が、守護天使ファントムガールの行き着く姿だ」

 濃紺のひとつ眼が天下を睥睨する。声もなく、顔の色もない、渋谷の住人を。死の恐怖に勝るショックに打ちのめされ、思考すら失ってしまった人類たちを。
 そうか。どいつもこいつも感じているようだな。このゲドゥーとサクラとの圧倒的戦力差を。奇跡など起こるはずもないことを。
 そうだ。お前たちが薄々感づいている通り、これからファントムガール・サクラの処刑を執行するのだ。見せしめは十分に済んだからな。なにより二度目の変身とあって、オレ自身がそろそろ遊ぶ余裕がなくなってきた。終わってやろう。どこかでかすかに抱き続けている淡い期待。サクラを殺し、塵ほどに吹き消してくれる。
 じっくりと周囲を見回すゲドゥーの視界に、見覚えのある円筒型のビルの姿が飛び込んでくる。
 シブヤ109―――
 その足元で逃げることを諦め祈り続けていた少女たちのグループが、凶魔のひとつ眼が確実にこちら側に向けられたことを悟って慄然する。
 
「いいものがあるな」

 ムンズとピンクの髪を鷲掴んだ白甲冑の悪魔が、白濁まみれの肢体を引き摺りながら西に向かって歩を進める。
 109に連れて行くつもりか?! 激しい悪寒の予兆に身を震わせる人々を嘲笑うように、脱力した美少女戦士をズルズルと凶魔が引っ張っていく。血と泥と精液の跡が、糸を引いて銀の肢体から流れていく。
 
「・・・ほう」

 突如、ピタリと足を止めたゲドゥーはゆっくりと菱形の頭部を振り返った。
 『最凶の右手』が掴んでいたはずの、桃色の天使がそこにはいない。
 瞳に青色を取り戻したファントムガール・サクラは、ゲドゥーの背後でファイティング・ポーズを取った姿勢で立ち上がっていた。
 
「はあァッ、はあッッ、はあッッ、はあッッ!!」

「なるほど。そういうわけか」

 激しく肩を上下させる少女に掛けられた極道者の言葉は、どこか感嘆の響きにも似て聞こえた。
 テレポートで逃れた、程度のことは右手に掛かる負担が消滅した瞬間に悟っていた。今、ゲドゥーが知る、サクラの真実。エスパー天使の本当の戦術は、サクラの身に現れた変化が教えてくれていた。
 超能力戦士の右腕は、闇よりも濃い漆黒によって塗り潰されていた。
 
「しぶとさだけは眼を見張るファントムガールにしては、やけにあっさり屈したと思ったのだ。命乞いもフェラチオも、全ては逆転の一撃に賭けてのことか」

「・・・あなた・・・に・・・・・・勝つ・・・にはァ・・・はあッ、はあッ・・・・・・コレしか、ない・・・からァ・・・・・・はァッ、はァッ・・・・・・踏み躙られるだけェ・・・踏み躙られよう、ってェ・・・・・・思った・・・」

 敵を憎めないのなら。
 必殺の光線をどうしても出す気になれない、というのなら。
 憎めるようになるまで、心身ともボロボロに擦り切れるまで捧げる。蹂躙される。嬲られる。己の身を犠牲に差し出すことでしか、サクラには本当の殺意を抱く方法が思いつかなかったのだ。
 
 『あなた自身が幸せになっても、いいのよ』
 
 春の木漏れ日のようにあたたかな、美しい令嬢の言葉が蘇る。
 里美さん、あたしにはやっぱァ・・・こういうやり方しか、浮かばなかったよォ・・・
 
「・・・『デス』ッッッ!!!」

 ドンンンンンッッッ!!!
 
 飛ぶ。暗黒色で出来た、右腕の形をした光線が。
 超能力で心臓を握り潰す、ファントムガール・サクラ文字通りの必殺技。発動することすらままならなかった光線を、煉獄の苦悶と悲愴なまでの恥辱とを引き換えに少女戦士は得たのだ。
 だが―――
 
 ゴオオオオオウウウウッッッ!!!
 
「無駄だ」

 『最凶の右手』がサイコの右腕光線を迎え撃つ。
 闇と暗黒が激突した瞬間、サクラが全てと引き換えに創り出した「デス」は、漆黒の霞と化して深夜の渋谷に溶けていった。
 
「・・・・・・そ・・・・・・んなァ・・・・・・」

 どしゃああッッ・・・
 なにかが大地に崩れ落ちる響きが、夜の首都を揺るがす。
 それが己の両膝だと気付くより早く、凶魔の冷酷な宣告がサクラの耳朶を叩いた。
 
「最期の時間だ。死ね、ファントムガール・サクラ」


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